パチ屋のシマに突如として響き渡るドゴォォォンという轟音。 負けて熱くなっている時に、思わず筐体を殴ってしまう「台パン」ですが、果たしてこれは法律的にアウトなのでしょうか。
シマの平穏を乱すあの行為について、犯罪になるのか、あるいは逮捕される可能性があるのか、スロッターの視点から徹底考察してみます。
器物損壊罪になる可能性
真っ先に思い浮かぶのが「器物損壊罪」です。
結論から言うと、台を物理的に破壊していない限り、器物損壊罪に問われる可能性は極めて低いです。
最近のパチスロ台は驚くほど頑丈にできています。 液晶パネルも強化ガラスや厚いプラスチックで保護されており、素手で一発殴った程度で割れることはまずありません。
法律上の「損壊」とは、物の効用を害することを指します。 つまり、見た目に傷がついていなくても、ボタンが効かなくなったり、液晶がバグったりすれば成立しますが、現実的には「壊れていないなら立証が難しい」というのが警察の判断になります。
そもそも、店側もいちいち警察を呼んで調書を取る手間を嫌がります。 そのため、台をボコボコに凹ませたり、液晶を粉砕したりしない限りは、この罪で捕まることは稀でしょう。 いわば「台が丈夫なことに救われている」状態です。
威力業務妨害罪の闇
次に考えられるのが「威力業務妨害罪」です。
これは「威力」を用いてお店の営業を妨害した場合に成立します。 台パンを繰り返して周囲の客を怖がらせたり、店員が止めに来るほどの騒ぎを起こしたりすれば、理論上はこの罪に該当する可能性があります。
しかし、ここにも「パチ屋特有の事情」という高い壁があります。
そもそもパチンコホールは、デフォルトの音量が爆音であり、常に騒がしい場所です。 そこで多少の叩く音が響いたところで、客観的に「業務を妨害した」とまでは言い切れないのが実情です。
また、隣で台パンしているやつがいたからといって、自分の「設定6確定台」を捨てて逃げる客はいません。 つまり「客を追い出した」という損害の証明が難しいため、威力業務妨害で逮捕されるケースは、よほど大暴れして営業を物理的にストップさせない限りは考えにくいです。
逮捕よりも怖い「出禁・没収」リスク
法律的に見て即座に逮捕されるリスクが低いからといって、台パンが「合法」で「推奨される」行為なわけではありません。
最も現実的かつ恐ろしいリスクは、店独自の判断による「出禁(出入り禁止)」と「出玉没収」です。
パチンコ屋は民間企業であり、誰を客として受け入れるかは店の自由です。 台を乱暴に扱う客を「迷惑客」として排除することに法的制限はありません。
たとえその台が万枚突破目前であっても、台パン一発で店員に肩を叩かれ、その場で精算もさせてもらえずに追い出される可能性は十分にあります。 店内の監視カメラにはバッチリ証拠が残っていますから、言い逃れもできません。
最近では系列店全店でブラックリストを共有している法人も多いため、一つの店で出禁になると周辺のホールすべてで打てなくなる、という「スロ人生終了」の危機すらあり得ます。
結論
法律的に見れば、台を物理的に壊さない限りは、即座に警察に突き出されるような事態にはなりにくいのが現実です。
しかし、犯人が特定されにくいトイレ破壊のような行為(※絶対にやってはいけません)に比べ、台パンは衆人環視の中で行われる「自爆行為」に他なりません。
自ら迷惑行為の証拠を残すのは頭が悪いです。
結局のところ、台パンは「自分の引きの弱さと余裕のなさを周囲にアピールしているだけ」の恥ずかしい行為です。 せっかくの期待値を無駄にしないためにも、イライラした時はレバーではなく、自分の膝でも叩いて落ち着くのが一番の攻略法かもしれません。